令和8年7月23日、24日の二日間にわたって、日弁連主催夏期研修<中国地方>が広島弁護士会館で開催されました。
今年の研修テーマは、1日目「交通事故にまつわる諸問題」講師大島眞一先生(大阪弁護士会所属)、「中小事業者の消費者的被害」講師三浦直樹先生(大阪弁護士会所属)、2日目「取適法(改正下請法)の概要と実務対応」講師大東泰雄先生(第二東京弁護士会)、「営業秘密の保護に関する実務~不正競争防止法を中心として~」講師岡本直也先生(第一東京弁護士会)でした。
いずれも興味深いテーマでしたが、2日目は予定があたっため、1日目だけの参加となりました。
「交通事故にまつわる諸問題」は、現在裁判実務で基準となっている裁判例はいずれも十数年以上のものが中心であるところ、高齢の方がいつまでも働ける世の中となっている現在、高齢者の逸失利益の終期が67歳でよいのか?、男女の収入格差が段々となくなり、また、障害を抱えている方も社会制度やテクノロジーの進歩から十分に社会進出できる昨今、特に、幼少の交通事故被害者の逸失利益を算出する場合に、現在の、男女や障害の有無で基礎収入を差異を設ける運用に妥当性があるのか?など、「裁判例ではこうなっているから」「実務上はこうだから」と説明しがちなところに果たして合理性があるのかという視点での講義で大変勉強になりました。
講師の大島先生は元裁判官の方ですが、判決を書くのは裁判官だが、事案や証拠を提供し、裁判官に訴えかけて裁判例をつくっていくのは弁護士にも可能というお話に勇気づけられました。
後半の「中小事業者の消費者的被害」の講師は、日弁連消費者問題対策委員会や欠陥住宅被害全国連絡協議会でも大変お世話になっている三浦先生でした。
サブリース問題、提携ローン問題、悪質求人広告被害の問題についての講演でしたが、いずれも、先生が実際に扱われた生の事件を題材としたお話でしたので、分かりやすくまた事件の熱がそのまま伝わってきました。
また、講演の最後には、悪質求人広告を題材に、弁護士としては「ペイできない」「割に合わない」と感じるような案件であっても、その被害実態や悪質性、被害に遭っている方の状況から、そこに取り組む姿勢や思いのお話があり、三浦先生のような重鎮(といったら怒られるかもしれませんが笑)の先生が初心や情熱を維持して、泥臭く事件に取り組まれており、自分も頑張ろうと思いました。

夏期研修終了後は、三浦先生と近くの居酒屋で私的に少人数で懇親会を開催しました。
講演ではお聞きできなかった事件の裏話などもお聞き出てとても有意義な時間でした。
