第59回欠陥住宅被害全国連絡協議会に参加しました。

令和8年6月6日(土)から7日(日)の二日間にかけて、第59回欠陥住宅被害全国連絡協議会がエル・おおさか(大阪市)で開催されました。

今年は、欠陥住宅被害全国連絡協議会(欠陥住宅全国ネット)が発足して、30年という節目の年にあたるため、大会のプログラムも、欠陥住宅全国ネットの30年を振り返る内容となりました。

1日目は、欠陥住宅全国ネットの先駆け的存在で運動の精神的支柱でもある東北ネットの吉岡和弘弁護士より「欠陥住宅全国ネット創立30年を記念として」と題して講演がありました。まだ、欠陥住宅訴訟自体が珍しく、建築基準法=欠陥という理論構成さえ構築されていなかった時代に、欠陥住宅全国ネットを創設を創設しいく過程をお聞きし、その道を切り拓いていくダイナミックな行動力に非常に感銘を受けました。お話の中で、「悪戦苦闘能力を磨く」、難問に直面したときに思考を停止させずに解決策をがむしゃらに模索し続ける姿勢の重要性があり、これを心に置きながら、ひとつひとつの事件に丁寧にがむしゃらに取り組んで行くという初心を思い出しました。

その後、各地域ネットから欠陥住宅問題について、30年の成果と残された課題について、各論ごとに報告がありました。私の所属する中国四国ネットからは、今岡慶太郎弁護士が期間制限の問題について報告しました。

2日目は、1日目の各地域ネットの報告を踏まえ、関西ネットの平泉憲一弁護士をコーディネーター、パネリストを京都ネット神崎哲弁護士、関西ネット木津田秀雄一級建築士、立命館大学法務研究科松本克己特任教授として、残された課題の確認とその克服に向けたパネルディスカッションがありました。

その後、前回大会以降に各弁護士が勝ち取った判決・和解の報告があり、私も、私が担当した勝訴的和解の報告を行いました。

この事件は、中古マンション売買において、契約条項に欠陥があった場合の責任を販売業者がもつ期間を「引き渡しから2年以内に請求があったもに限る」と限定する条項があったケースで、2年1ヶ月後に漏水事故が発生し、欠陥が判明したという事案でした。

販売業者側は、期間制限特約の2年を経過していることから法的責任を否定しましたが、裁判所より、この特約は消費者契約法10条に違反し「発見かつ重大な欠陥につき、瑕疵担保責任の権利行使期間を、瑕疵を知ったときから1年より短くする限りにおいて無効と解する余地が十分にある」との中間的な所見を引き出し、勝訴的な和解に導くことができました。

この大会を通じて、初心を振り返り、また新たな刺激を沢山受けましたので、困難な事件でも悪戦苦闘し、このような判決や和解を数多く取得していきたいと思いを新たにしました。